公益社団法人 栃木県柔道整復師会
〒320-0046 栃木県宇都宮市西一の沢町4-7
子どものころ、おばあちゃんが指をペロッと舐めてから
本のページをめくるのを見て不思議に思った記憶がある。
「なぜ、いちいち指を舐めるんだろう、汚いなぁ…」
半世紀生きてきて、答えがやっとわかった。
皮膚の潤いがなくなっているのである。
特に冬季の乾燥はそれに拍車をかける。
新聞がめくれないのはあたりまえで、爪の生え際がささくれる。
手も唇もがカサカサ、脛は粉が吹いている。朝はのどがカラカラで目が覚める。
暖房のせいもあるだろう。
家中の空気が乾燥し、水分は結露だけ。
冬場の加湿器は必需品だ。保湿スキンケア商品も秋口から売り上げが伸びる。
西高東低の気圧配置で晴れの日が続く関東地方はこれが常識だ。
そして、冬の風物詩インフルエンザ。
インフルエンザウイルスは低温と乾燥が大好きなので、日本では冬に大流行することが知られている。
予防接種など一度もしたことはないし、感染するわけはないと高をくくっていたが、一昨年の暮れ、ついに感染した。
イナビルという特効薬で事なきを得たが、熱と関節痛がひどかった。
乾燥を防ぐことはできないが対処法はある。
暖房器具は石油ストーブ・ガスファンヒーターよりもエアコン・電気ストーブの方が乾燥しやすいらしい。
加湿器は顔周りを保湿するものや、加湿機能付き空気清浄機、スチーム式や超音波式・気化式などが出回っている。
特に、今年は中国で発生した新型コロナウイルスが猛威を振るい、予断を許さない状況となっている。
当然「冬には乾燥がつきもの」だと思っていた。
ところが、当院に通ってきている福井県出身の患者さんによると
「北陸の冬の空は毎日がねずみ色、太陽を拝めるのは2〜3日。雪は重く湿っていてベチャベチャ」
だから除湿をするのが基本だそうだ。
ところ変わればなんとかとは言うが、う〜ん、日本は広い。
不識院後光守
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